NPO法人 ことり企画 十二社 生活・就労研修センター

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ことり企画座談会レポート 2019年1月、ことり企画のプログラムを経験し、今は社会人として活躍するOB&OG三人に、十二社ことり企画での体験を語っていただきました。

※パンフレット掲載座談会の全文バージョンです

《参加メンバー》
Gさん(OB・2018年4月からゲーム制作会社に勤務中)
Bさん(OB・2018年11月から印刷会社に勤務中。文書校正業務
Cさん(OG・2018年12月からアパレル会社に勤務中。内勤の事務職)
Kさん(ことり企画 現在通所中の利用者)
今野光善(ことり企画 代表&センター長)
萩原尚代(ことり企画 スタッフ)

ー 本日はお集まりいただきましてありがとうございます。
今日は現在社会人として活躍されている卒業生のお三方にお集まりいただきまして、実際にことり企画での体験についてお話いただきたいと思います。よろしくお願いします。

Gさん:僕はもともとパソコンはそこそこ使えてたんですけど、ことり企画でも結構パソコンの授業があるじゃないですか。いまの職場では、ことり企画で教えてもらったちょっとしたテクニックも生かしながら作業してますね。
Bさん:うん。
Gさん:あと基本的なコミュニケーションは、ことり企画で(田辺)凌鶴さんが講談でいろいろお話ししてくれた事とかも振り返りながら、実社会での経験があるのを踏まえて、こういうところ、そういうところを正さなきゃいけないなと。
Bさん:うんうん。
Gさん:今やっている仕事は、朝10時から休憩1時間挟んで、夜19時まで。残業があっても30分か1時間ぐらいで、ほとんど定時で帰れるで帰れるんですけど、昔はつい夜更かしして、1時2時まで起きてて…。
一同:(笑)
Gさん:で、もう朝ごはん食べずにギリギリまで寝て、で、会社にもう直前に着いていたなと。ことり企画に来るのに、あのー、実家からいろいろ細々とボコボコともらって…。
一同:(笑)
Gさん:生活を見直して朝ちゃんと早めに起きて、朝ごはんちゃんと家で食べて。朝ごはんもなんか菓子パンとかそういうのじゃなくて、ちゃんと野菜サラダとか、ゆで卵とか、ちゃんとした栄養あるの物を朝食べて、で、ことり企画に来て。
Kさん:素晴らしい!
Gさん:カリキュラムをこなして、で、家に帰って。家に帰っても夜更かしせずに、決まった時間に寝て、生活のサイクルを、あのー、ことり企画できちんと組み立てられて、その組み立てられた生活のサイクルの物を実社会、会社に仕事に行って続けていられるということが、調子がそんなにアップダウンしないで、安定して(会社に)行けてる理由の1つかなと思います。昔は土日になるとよく寝だめをしたりとか、昼まで寝てとか、起きたら夕方で、ああ、せっかくの休み、俺は何をしてるんだろうとか。
Kさん:一日寝て終わっちゃったとか(笑)。
Gさん:昔はしてましたけど…。まあちょっと、さすがに土日は多めに寝たいなと思うことがあるんですけど、いつも通りに起きて。ご飯食べて、パソコン開いて、インターネットでニュース見たりとか、洗濯物なんかしたり、お風呂とかトイレの掃除とかやったりとかして。土日もなるべく平日と同じに起きて生活するサイクルを作るようになったのは、やっぱりことり企画に来て変わったという事ですね。
Bさん:Cさんどうですか、夜にゲームとかしたりとかしてませんか(笑)?
Gさん:多少はしちゃいますよね。
Cさん:しちゃいますよね。やっぱり。
萩原:それもまたね、楽しみをね。
Cさん:楽しみはやっぱり。
Bさん:ちなみに今何時間くらい寝てますか?
Gさん:そうですね、なるべく7~8時間ぐらい寝るようには心掛けてはいるので。まあ早い時には夜の10時にベットに入ったりとかしてますし、遅くとも日付けが変わる前、11時半ぐらいとかに寝て、朝7時とか7時半ぐらいに起きるようにしてますね。
Bさん:うんうん。
Gさん:で、お医者さんにお薬を処方してもらっているので、寝るとき寝やすいように睡眠導入剤とか熟睡できるお薬とか寝る前に薬飲んでます。まあ、たまに早朝覚醒とかまだ有ったりするんですけど、今んところ次の日に眠気を引きずる様な事とか無いですね。
Bさん:よく眠れてるんですね。
Gさん:もの凄い強烈なプレッシャーを感じて仕事してる訳じゃないないので、ある程度適度な緊張感を持って仕事をしてて、で、家帰ってちゃんとリラックスできる時間も作って。15分30分ぐらいなるべく湯船につかってリラックスして、それで寝る。で、朝起きて朝食後に朝飲む薬、精神安定剤をちゃんと薬を飲んで、会社に行くって感じですね。
Bさん:もういっぺんCさんに聞いちゃう、あのー、まあ、さっき聞いたけど、ちょっと力仕事もあるじゃないですか。
Cさん:はい
Bさん:結構、身体疲れたりすると思うけど…。
Cさん:疲れますね。
Bさん:どうですか? 何時間ぐらい寝てとか。勤め始めてひと月ですよね。そうすると、そろそろこう…。
Cさん:そうですね。ちょっと…。
Bさん:来る時期だよね。
Cさん:昨日あたりも「あー、明日どうしようかな」と思ってました。
一同:笑
Cさん:でー、寝て、起きたのが、9時半ぐらいだったんですよ。今日。
萩原:今日? 今朝?
Cさん:はい。
萩原:うんうん。
Cさん:で、あのー、ちょっと、まあ、朝ごはん食べたり、支度して、出て、少し遅れた感じですね。
Bさん:はいはい。普段どうです? さっき(対談が始まる前に)お聞きしたら、10時始業の15時退社ですよね。その後の時間の使い方とか。
Cさん:えっと15時退社で、だいたい家には16時から16時半に帰ってきて。18時ぐらいまでは疲れてグデっとして、18時から1時間、晩ご飯作って、で、食べた後は片付けしてお風呂入るって感じですね。
萩原:チカちゃん毎日晩ご飯作ってるんだよね。
Cさん:ウチは晩ご飯当番は私なんで。
Gさん:あ、自分で作ってるんですね。
Cさん:はい。
萩原:家族の分をね。
Cさん:その代わり、朝はもう、ギリギリまでグデグデしていい
一同:(笑)
Bさん:それぞれのリズムがあるんだよね。まあ、私も仕事してますけど。
Gさん:どうですか、生活のサイクル的には?
Bさん:うーん、崩れかかっている所を何とか、こう、ギリギリで。んふふふ(笑)。
萩原:仕事が長いからね、Bさんの場合は、通勤も。
Bさん:朝9時始業で、途中にお昼1時間休憩があって、18時退社。今んところは定時退社が決まりってことで、残業も無し。この先はちょっとわかんないけど。でも通勤に1時間前後かかるんですよ。だから夜10時半くらいには布団に入って、朝は5時ちょっと、5時半くらいかな、起きて。
一同:(一同から「早いね」「えらい」「おー」等、感嘆の声)
Bさん:実は今の仕事場じゃくって、ここ(=ことり企画)で縁があって職場実習に行った先で、あれ朝8時半でした?
今野:7時半じゃなかった?
Bさん:7時半か。うん、そういうところに行ってきた。彼らは本当にその5時起きとか、4時起きとか、そういうスパンでやっていたから、ちょっと試してみようかなって。で、ちょっと今やってるんですけど…。うん、まぁそうですね。最初の頃はこの生活ペースはヤバイかなって思ってたんですけど、年明けたくらいからなんか回りはじめてきたなっていうのはありますね。
一 いまは安定してるわけですね。
Bさん:僕一人暮らしだから、ごはんとか洗濯、風呂、全部自分でやらないといけないんですけど、そういうのもは無理に毎日やらなくていい。洗濯はちょっとまとめてやろうとか、お風呂はまあ、土日で磨けばいいやとか。
Cさん:確かに1人だとあんまり汚れないんですよね…。
Bさん:普段ちゃんとね、お水かけてカビ生えないようにしておけばいいやとか。
Kさん:何か洗剤とかもったいないなとかなる…。ある程度溜まったら洗濯しようみたいなね。
Bさん:そうそうそう。
Kさん:一人暮らしだとまあ、そうなっちゃいますよね。
Cさん:一人暮らしって近所にあるなら、コインランドリーにぶっこむって手もありますからね。
Bさん:まあ、それもある。うん。だから何ていうか、手を抜けるっていうか機械を使えるっていうか、そういう物を利用してっていう事を意識するようになったら、ちょっとまた回り始めたっていうか、定着し始めたっていうか。
Kさん:えらい!
Cさん:私も家族がいるからこそ晩御飯ちゃんと作ってますけど、自分一人だったら総菜で済ましちゃいそうな感がものすごいありますもん。
Kさん:4時5時なんて爆睡してますよ、まだ全然夢の中ですよ。えらいな。起きれない、4時5時なんて。
Bさん:だからその分やっぱり、寝る時間を10時とか10時半とか。
Gさん:まあ早くね。
Bさん:そういう時間帯に寝て、6時間7時間絶対寝るように。っていうか、体が睡眠を求めるから。
萩原:うんうんうん。でもそれすごいいいよね。
Kさん:私もそれくらいには寝るようにはしてるけど、たまに遅くなっちゃう時もあるから。
Bさん:まあ人によってやっぱり寝る時間、必要な時間も違うし。
Kさん:12時くらいになっちゃう時もあるけど。
Bさん:力仕事とか、そういう仕事内容でも使うエネルギーが違うだろうし。
Cさん:力仕事も(以前働いてた)ブックオフで、本が大量に詰まったダンボール運んでた時の方がよっぽどキツかったですから。
Kさん:本は重いですからね。
Cさん:特に文庫本なんか上質紙がぎっしり詰まってるから、とてつもなく重かったですよ。
Bさん:ははは。
萩原:Gさん、いま土日はどう?
Bさん:土日はある程度、まぁ、実際に今日は遅れて、10時集合が実際来たの10時20分くらいで。あのー、「へいタクシー」で、金かけてこ来たんですけど…。
Kさん:ははは、ヘイタクシー(笑)。
萩原:もったいなーい!
Kさん:もったいない、って言葉がでましたけど。
Bさん:うん、まぁもったいないと思うけど。
Kさん:値段聞いて私は、「うわぁ」みたく思いましたけど、(笑)
Bさん:まぁ、1時間か2時間くらいはちょっと普段のペースよりはズレるかな。寝る時間長くなるとか、お昼ちょっとウトウトするとか、まぁでもそれはそれでいいやって。
萩原:うんうん。
Gさん:僕もまぁ、休みの日は友達と一緒に写真撮影行ったりとか遊びに行ったりするときもあれば、家でじっくり休息とったり。家で休息したりする時とかは、普段と変わらない朝の起きるサイクルがある分、お昼寝をちょっとしますね。職場でもお昼ご飯食べたら、ちょっと30分か15分くらい目をつぶるだけですけど仮眠みたいな休憩とかをしたりするので。お昼寝し過ぎると、ちょっと夜眠れなくなっちゃうので。
Kさん:それはわかります。
Gさん:ほんと1時間くらい軽く寝たりとかはあったりしますね。
Kさん:お昼寝大事ですよね。
Gさん:、まぁ好きなことをやってリラックスするのと、身体を休めてリラックスするっていうのは大事っていうのはありますね。
Bさん:持ち上げるわけじゃないけど、それこそことり企画に来始めた頃に今野さんがね「土日、休みの日ぐらい好きに過ごせばいいじゃない」みたいなことを講義で言ってたんですよ。もぉそれを鵜呑みにして、そのまんま(笑)。
Kさん:それがいいよね。自分の好きな事リフレッシュする、ね。
Bさん:そうそう。あんまり予定も立てずに。
Kさん:二度寝したって。
Bさん:いいじゃん。家族がいるわけじゃないし(笑)。
一同:(笑)
Bさん:オンオフって一番大事な気がするし、うん。
Kさん:なるほど。
萩原:ことり企画のみんなも今すごい出勤早いの。ね。多分半年くらい前と比べたら。9時半くらいに来るのを目標にしてて、もうだいぶ早くなったよね。10時にはもう揃って始められるくらい。みんなもやっぱりこれからの就職を意識して。ステージ的には今いるメンバーはもう、だいぶここにも長く通っていて、最初の目標は「何時でもいいから来ること」みたいな感じだったけど、今はほんとに、Kさんも冬なのにね。
今野:9時半くらいに来てるもんな。
萩原:休みも無く。安定して。しかもそれもね、Tさんが提案してくれたんだよね。まず水曜日は9時半に、みんな早く来て掃除したり。そういう提案をしてくれたんだよね。
G&B:素晴らしい!
萩原:働き始めるとね、今OBOGの話があったけど、そういうリズムが整ってるって大事だなっていま改めて話聞いてて思ったけど、うん。
Bさん:大体いま9時開始とか、10時開始とか、日勤だとそういうとこって多いじゃないですか。そうするとその前にそういう生活習慣を作っておいたほうが。うん。
Gさん:ですね。
Bさん:滑り出しが良くなるから。Kさん自身は結構長いから、そういう風に今は9時半に来ることができてるけど、最初はそれこそ週1回、半日でいいからおいで、とかでしたよね。それが週2日になったり、週3日になったり。最終的には週5日、朝10時から午後3時までフルで出られるようになり、みたいな。なんていうか、ことり企画に通い続けているうちに、そんだけの体力とかリズムとかついてくるというか。きっと「えー、そんな週3日も通えないよ」とか不安とか持つ人いると思う。そこはねぇ、きっとなんとかなっちゃうんですよね。
Cさん:通うのもそうですけど、たまにある外出企画が私はすごいよかったですね。やっぱ機会が無いとなかなか遠くに行ったり、電車、公共機関に乗ったり、博物館とかそういうイベントに行ったりとか、ないですからね。
萩原:お笑いとか楽しかった?
Cさん:楽しかったです。
Gさん:なんかね、変化というか、刺激を…。毎日その決まった時間に起きて、決まった時間に来て、カリキュラムを受けて、で、帰って食事して寝て、そういう決まったルーチンワークで生活リズムを構築するのも大事ですけど、たまに違うことをして良い意味で変化とか刺激を受けて、生活の中で、一日の生活じゃなくて一日一日の生活の集合体として、例えば一週間とか一か月の生活の中でちょっとした変化があることで、逆に生活のリズムを安定して守り易くなるというところもあったりすると思うんですよね。
ー 確かに。
Gさん:例えばことり企画で、どっかにお出かけする、ショッピングモール行ったりどっかを散策したり、水族館行ったりとか。そうすることで新しい刺激というか普段とは違う生活サイクルを体験して、で、普段と違う生活サイクルを体験した上で、また元の生活サイクルをちゃんと戻して、それが維持できるかどうかっていうところの訓練にもつながると思うんですよね。
Cさん:私は元から博物館とかに行くの好きだったんですけど、大勢で行って解説係をやりながら回るのが、思ってたよりもずっと楽しくて、すごくすごく楽しかったんですよ。はい。
萩原:Cちゃんに「これは何?」とかって聞けば何でも答えてくれるし。
Cさん:すごく楽しかったですよ。もしまたことり企画でその機会があれば、私、解説係やりますよ。
Gさん:すみません、次の予定があるのでここでちょっと。(Gさん退席)
一同:(Gさんに)「さよなら」「お疲れさまでした」「ありがとうございました」
Cさん:私ずっと誰かと一緒に出掛けるって、もう嫌でしかなかったんですよ。なんか自分の行きたくない場所に行かなきゃいけない、誰かに無理やり合わせなきゃいけない、一人のほうがずーっと気楽だって思ってたんです。けど、誰かと一緒に行くのも楽しいなって思えるようになったのは、ことり企画の外出企画がきっかけなんですよね。なんか、自分の好きなように解説、自分も思いっきり楽しみながら、みんなも一緒に楽しんでいる。ずっと人付き合いイコール誰かに付き合わなきゃいけない、嫌なことでもやんなきゃいけない、嫌!ってのしかなかったのをガラって変えてもらえた感はありますね。
Bさん:人付き合いってもの自体の捉えなおしだったね
Cさん:はい
Bさん:博物館も子供の頃に行くのと、大人になってから行くのと、見方も変わるし
Cさん:そうですね。私、学校の社会科見学とか修学旅行とかで博物館とかそういう所に行ったらすっごい楽しんでじーっとゆっくり見てたんですけど、班のみんなは「何言ってんの? 早く行くよー」ってサッサと行って、「まだ居たいの、見たいのにー」っての思いながらみんなを追っかけてた記憶しかないんで、誰かと一緒に行く博物館イコールそんなイメージしか無くて。
Bさん:そうなんだよねぇ。
Cさん:だからじっくり楽しく観るならひとりで、というのがあったんですよ。だから誰かと一緒に行って楽しかったというのが、かなり新鮮でした。
Kさん:みんな、ここのみんな意外とじっくりで(笑)。
Cさん:私が話すことでみんな楽しんでくれているし、話している私もすごく楽しかったっていうのが、よかったです。
Bさん:それ大事ですよね。
Cさん:はい。次の機会があったら是非呼んでください。
Kさん:Cさんを音声ガイドとして。
ー 話はちょっと戻って寝る時間の話ですけど、リズムできるまでには夜更かしをしたくなる欲求とかってあるじゃないですか。
Bさん:あぁ、はい。
ー ついつい寝れなくて。リンクサイトをもう1ページ見てから、とか。
Bさん:はいはい。
ー そういうに打ち勝つのって、実はなかなか大変だったりしますよね。
Bさん:そうですね。そこの欲求との闘いって面もありますけど、優先順位をつけるとそれは後ろの方になっていく。ま、ことり企画、十二社ってところに通うんだってところを大事にしていくと、もう1ページ、もう1ページってやっていると、とてもじゃないけど身体が回らない。実際に朝遅れて恥ずかしい思いをしたりするし。
ー ここに来るモチベーションが高くなれば、ってことですよね。
Bさん:そうですね。通い続けていけばいくほど、やっぱりモチベーションって高くなっていくんで。今日もできて、明日も。よし!また次の日も、次の日も。リズムって多分そうやってできていくんで。
Kさん:すいません、うち、まだ夜更かししちゃいますけど。
Bさん:それはまたね、だからここは火曜から土曜までだけど。
萩原:そう、今日は大丈夫って時を選んで。
Bさん:そうそう、火曜日の朝にちゃんと目覚められればそれでオッケーって形にすれば。
Kさん:録画したやつを観ちゃったり…。
Bさん:あるねー。
ー たぶん通うのが楽しいというか、来て楽しいからですよね。でもそれができるのは。
Bさん:そうですよね。
Kさん:楽しいです。
ー 自分が安心するとか、楽しいとか。行きたいと思うから、なんですよね。
Bさん:そうですね。まぁ障害持ってるからって言っちゃうと、ちょっと言い過ぎかもしれないんですけど、話のわかるっていうか通じるっていうか、合うっていう、そういう人も多いですから。
ー はいはいはいはい。
萩原:なんか、ここでもう一回みんな青春してる感じがするよね。
Bさん:あー、そうそうそう。
Kさん:事業所っていうと、やっぱどうしてもねぇ、就労移行支援事業所っていうとなんかどうしても訓練の場、っていうイメージがあるから。訓練するところって、楽しいところじゃないじゃないですか。でも、ここはすごく楽しいんですよ。
Bさん:うん。
萩原:ありがとう。
Bさん:こうやって普通にざっくばらんに話せる場をちゃんと設けてくれているんで、スタッフの皆さんが。
Kさん:今野さんがね。所長!
Bさん:今野さんはじめ、萩原さんと。
Kさん:橋本さんね、今ちょっと居ないけど、優しい。
(※この日スタッフ・橋本は所用でお休みでした。)

Bさん:そうですね。そういう、もういっぺん学校に通っている感じっていうのが。
Kさん:優しいお姉さん二人!
ー ことり企画は、本来の意味での学校っぽいかもしれないですね。現実の学校って、感受性が強いと居心地が悪かったり、居場所がなかったり。そういうところがあったりするじゃないですか。
Bさん:ちょっとそこに違和感溜め込んじゃったり、っていう場合もやっぱりある。まぁ、自分のことですけど。僕は引きこもりの経験は無いけれど、やっぱりちょっとひとりになりがち、単独行動しがちではあった。
Kさん:なるほどね。
Bさん:ここ来てもうちょっとこう気楽に人と付き合ってもいいかな、なんか誘われても断ってもいいかな、とか。うん、そういうこともまぁ学べるし。
ー はいはい
Bさん:言葉にかなり重きを置いた活動をしてましから。実際にあの、落語家の方に…。
ー (山遊亭)くま八さんとか。
Bさん:くま八さん呼んだり、講談の(田辺)凌鶴先生を呼んだりして、発声から教えてくれて。あと柔軟な断り方とか、断り方だけじゃなくて人との喋り方みたいなのも、それこそ芸人さんですから楽しみ面白く聞きながら、練習していける。例を聞かせてもらえる、っていうのもあるんで。言葉自体がちょっと出ないなって人で、そういうのに向かない人も確かに居るのかもしれないけど、そういう言葉の出し方を学ぶことで、グーっとこう色んな展望が見えてくるっていう風に思います。
ー 展望が開けるっていうか。
Bさん:そうそう、花開ける人っていうのもいると。うん。
Kさん:(三遊亭)はらしょうさんの授業で自分のエピソードを何か話すっていう講座では、最初はみんな「え? みんなの前で話すの? やだぁ、無理無理!」とか、緊張し過ぎて全然思いつかないみたいで。でも二回目、三回目ぐらいからみんな「どうしよう、何話そうかな」って。
ー 実は自分のこと話すのって、ちょっと楽しかったり気持ち良かったりするじゃないですか。
Bさん:そうそう。
ー ただやっぱりそのキッカケは無いと、ねぇ。
Kさん:最初は教室の一番端っこの方にいたのが、二回三回続けていくうちにみんなどんどん真ん中に集まりだして、いつの間にか「よし!何話そうか!」みたいな(笑)。
ー 話す以上受けなきゃな、とかね(笑)。
Kさん:何を話そう!ってネタを考えて。気づいたら自然にみんな立って、前に行って話せるようになってるっていう。
萩原:すっと(立候補の)手が挙がったりね。
Bさん:そうそう
Kさん:はらしょうマジックね
ー はらしょうマジック!(笑)
Bさん:いやほんとに、あの方は!
Kさん:ほんと面白いし。
ー 僕も色んな芸人さんと、お付き合いあるんですけど、まぁ、はらしょうさんとか凌鶴先生は、一緒に居て居心地がいいタイプなんですよね。実は芸人さんにもいろんな人がいて、中でもあの二人は感受性が高いというか、受信力が高いというか、気を許せるタイプなんですよね。
Bさん:はいはいはいはい
ー だからデリカシーがあるな、と思うんですよ。はらしょうさんはちょっと、とんでもないところもありますけど(苦笑)。
一同:笑。
Bさん:やっぱりちゃんと見てらっしゃるから。
ー そうですね、はい(笑)。
Bさん:ひとりひとり。
ー でも声出すのって、実は気持ち良いですよね。自分の声に自分が引っ張られるというか、そういうもある気がします。
Bさん:腹から声を出す、っていうこと自体の気持ちよさを思い出させてくれたっていうのはありますね。
ー はいはい
Bさん:そういう風に喋り慣れてくる、言葉使えるようになるっていうのが、自分が苦手な事とか、今日調子良い悪いとか、そういうのを職場でそいういう病気とか持ってない人に説明する時に生きてくる。
ー そうですよね。自分のことを伝えてる力ってことですよね。
Bさん:そう。自分のことを伝えないと、正直僕たちは仕事って難しいと思う。
ー Bさんがことり企画の通いだしたキッカケは何だったんですか?
Bさん:私、病院にかかってるんですけど、そこのドクターの紹介で、「Bさんにはここが合うから」って。
ー なるほど、なるほど。
Bさん:指定でしたね。実際来てみたら、不遜な言い方をすればセンター長と馬が合ったし。
ー うんうん。でも大事ですよね、人と合うかどうかって。まず気持ちよくない所には行きたくないもんなぁ。ははは(笑)。
Cさん:ですよね、楽しかったから続いたんですから。
Bさん:「教室に本棚置きましょうよ」って言ったのは実は私であるという。
Cさん:本棚のラインナップがすごいですからね!
ー 私も拝見しました。本棚のラインナップ素晴らしい!
Kさん:今野さんが家にあった本を持ってきてくれて。
Cさん:タイトルを見てみると、結構この人の趣味が!ってなりますよ(笑)。
ー うちの本棚にあるのと同じ本もいっぱいあります。
一同:(笑)
Kさん:Bさんの持ってきてくれた本も結構面白いですよ。読ませていただいてます。「コンビニ人間」とか結構意外と面白い。まださわりしか読んでないですけど。
ー 芥川賞を受賞したやつですよね。
Bさん:そうそうそう。あれ読んでるかぁ。
Kさん:Bさんはお医者さんからここが合ってるみたいなこと言われたんですね。
Bさん:割と早い時期にお薬いただいて、気力体力は十分上がってきたら、次はこういう就労移行支援っていうところがあって、中でもここがいいから、先考えておいてって言われて。
ー なるほど、なるほど。
Bさん:実際来てみてセンター長ともほんと、いろんな相談できましたね。何て言うのかな、ものの考え方しかり、お金の使い方しかり。世の中のニュースの意見交換なんかもできるし、持ってる本も大分重なるっていう(笑)。
ー そういうの意外と大事だったりしますもんね。
Bさん:そこほんとに趣味が合うかどうか、うん。
Cさん:私は最初、講師側だったんですよね。
Bさん:ああそうですね。
ー 講師側?
Cさん:あの、ここに月イチの講師でとある団体の人が来てたんですけど、私はその団体のメンバーとして来たんですよ。で、私もその時ちょうど仕事を辞めてちょっとだったので、ここいいんじゃないかって話になって。
ー ちょっと心地よかった、みたいな。
Cさん:はい
ー Cさんは何の講師だったんですか?
Cさん:あのー、当事者研究っていう。
ー はいはい。面白い取り組みですよね、当事者研究。
Cさん:それをやっているグループにの者でして。色んな意見が出ますよね。私が聞いた実例で面白かったのが、ある人がすごく悩んでいたらしいんですよ。
ー はいはいはい。
Cさん:その悩んでいた理由っていうのが、「健康の為には一日30品目食べなきゃいけないのに、私はそれを食べれていない」と悩んでいたらしいんですよ。
ー なるほど。それが強迫観念になっちゃったんですね。
Cさん:当事者研究の発表で「実は私、一日30品目食べれないんです」なんて言ったら、みんなに「いやいや、食べてない食べてない。誰も食べてない!」って口々に言われて、「えー!そうなんだー!!」って(笑)。
ー 1日30品目って本当に守ろうとすると、かなり大変そうですしね。
Cさん:自分にとってはそれが当然のことだったらしくて。それで一気に悩みが解決したと。なんか相談するも何も、相談するまでもないことで悩んでることありませんか?って出してみたら一気に解決したと。
ー まぁ、言ってみたら大したことないっていうね、きっとみんなもありますよね。
Cさん:はい。
ー それを自由に話せる場所があるって大事なんですよね。
ー そろそろ終了のお時間になりました。本日はありがとうございました。

一同:ありがとうございました。
(終)

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